ライフネット生命設立者→その後立命館アジア太平洋大学学長 出口治明さんがまとめた本。
ビジネス書グランプリ2020年で第6位に選ばれてたので読んでみようと思う。


要約・ポイント

旧約聖書ができた経緯

BC6世紀、新バビロニア王国のネブカドネザル2世は王国西方の辺境にあったエルサレムを首都とするユダ王国を制圧。彼からみたら理屈っぽくて反抗的だったユダ王国のユダヤ人の指導者達を自分の目の届きやすいバビロンに移動(バビロン捕員)。

約60年後に新バビロニアがペルシャ帝国に滅ぼされ、ユダヤ人はバビロンから移動してもよくなるが、その時代には既にバビロン生まれのユダヤ人が多く、廃れていたエルサレムには帰らなかった。唯一神官の家計の人達は先祖供養のためエルサレムに帰って街を復興できるよう努力した。

エルサレムに帰った神官たちは、とはいっても他のユダヤ人にも帰ってきて欲しいし、どこにいても「ユダヤ人」としてのアイデンティティを持ってほしいと考え自分達の先祖の伝承をまとめた旧約聖書を作成し、ユダヤ人を対象に広げていった。

旧約聖書の編纂は自分の父母世代のこと→祖父母世代のことと遡る形で編纂されたが世代を追うごとにはっきりしなくなってくるので大昔の話は各国の伝説などを参考にした。

仏教分裂の経緯

インドの仏教はお布施の際、お金をもらうことがあるが、このお金の取り扱いで揉めて分裂。(BC4世紀)

お金は使うべきでないという仏教の教えに忠実な古参、古参だから仏殿の上座に座ることが多かった(上座部)

お金を使って教団を大きくし、信仰を広げるべきだ→新参が多く大衆的(大衆部)

ヘレニズムによる仏教とギリシャ哲学が出会う

アレクサンドロス大王死亡後、シリアからイランはギリシャ人のセレウコス朝が起こり、更にバクトリア王国独立が独立する。
独立したバクトリア王国は更に西進し、やがてインドへ進出し、グリーク朝を開く。

その時代のミリンダ王は仏教僧ナーガセーナとの対話を行うが、ここでギリシャ哲学と原始仏教の接触があり興味を持ったミリンダ王は仏教とになったと伝えられる。(BC2世紀頃)

ヘレニズムで豊かな文明を持つ東方諸国が西方諸国を発展するきっかけになったという見方は19世紀以降のヨーロッパ系の人々によって補正されたもので、実際は西方諸国も文明的にすでに東宝諸国を上回るレベルの発達をしていたというのが事実。

感想

ノアの箱舟→メソポタミアの大洪水、アダムが土くれから作られる→シュメールの神話、エデンの園のエデン→メソポタミアの地名・・・まじかぁ・・・世界観かわるわ。

ヘレニズム=ギリシャの豊かな文明が西方に伝わったってのいうのは19世紀のヨーロッパ側での情報フィルターによるものなのね・・・まじかぁ・・・世界観かわるわ。

スプラトゥーンだと・・・

後世に伝わっているものにはフィルターがいかにかかるものなのか理解しておくべき。

例えばフェスのお告げをくれるカミ様は「神様」ではなくて、今の世界で発信した情報電波が6000光年くらい向こうに行ってから、跳ね返ってきて受信したみたいな裏設定があるらしいよ。知ってた?

スプラの歴史観は以下をチェックしてみてね。

カミ様の裏設定の話は以下をチェック

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